飛騨の歴史と未来をつなぐ架け橋
―飛騨市文化財の「茅葺き民家」を守る挑戦
■ プロジェクト概要
飛騨の山あいに佇む一軒の茅葺き民家「旧中村家」。150年の時を経て、静かな時を刻んできたこの古民家は、風雪に耐えながら地域の暮らしと文化を支えてきました。現在は、飛騨宮川の典型的な農家建築として、飛騨みやがわ考古民俗館に移築され、地域をはじめとした多くの人に親しまれています。
しかし、老朽化が進み、この貴重な風景が失われる危機に直面しています。本プロジェクトは、飛騨市宮川町地区に残る唯一の茅葺き民家「旧中村家」を未来へと繋ぐプロジェクトです。2019年からの8,000万円を超えるご寄附により、2024年度には曳家を実施。傾いた基礎を地盤から修復しました。
https://www.youtube.com/watch?v=Tnov01flvt4(曳家の様子)
今後は、いよいよ茅葺き屋根の葺き替えを行う予定です。これまで、博物館活動に関わる人々の交流の場として活用されてきたこの茅葺き民家は、これからも飛騨の生活文化を学ぶ場として、また飛騨宮川地域と域外とをつなぐオープンな場として、多くの人に利用していただけるよう努めてまいります。
■ 寄附金の使い道
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茅葺き屋根の葺き替え費用
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体験型コンテンツの整備費(石棒作り体験や囲炉裏体験など)
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文化財保存・管理費
■ メッセージ
このプロジェクトは、単に屋根を修復するだけではありません。150年の歴史が息づく茅葺き民家を、地域内外の人が集い交流する拠点として再生させることを目指しています。 「過去」から受け継がれてきた貴重な文化財を、「現代」の我々が「未来」へと繋ぎ、交流の場として継承します。さらに、この取り組みを通して、日本の博物館や文化財への寄附文化を育みます。それが、このプロジェクトの真の価値であり、目指すところです。
■ プロジェクトの進捗状況
2025年度:茅の購入および準備開始
2027年度:葺き替えに向け屋根の調査・設計
2028年度:葺き替えの実施
2029年度以降:文化体験・交流の場として運営
※修復後は民具使用や石棒作り体験など、飛騨文化を学べるワークショップなどを計画しています。





